■カップ・オブ・エクセレンスとは?■

「カップ・オブ・エクセレンス」はスペシャルティコーヒー生産の可能性がある国
で1年に1度行われる世界最高峰の国際品評会です。

生産者たちが手塩をかけて作ったその農園のトップロットが全国から出品され、
産地や農園、品種などの情報が公開されない、まさしく目隠しのもと
国内審査員によってトップグループを選抜します。

それらは世界から選りすぐられた高いカッピング能力をもつ国際審査員によって
3日間のコンペティション(品評会)のなか、厳しく審査されます。

国際審査員の平均評価点数84点以上のコーヒーが
晴れて「カップ・オブ・エクセレンス」入賞となります。

厳正で公正な審査内容から「カップ・オブ・エクセレンス」は世界最高峰の
国際品評会と言えます。
それに入賞したということは、単純にその国のトップのコーヒーというだけでなく、
世界トップレベルのコーヒーを生産した農園と認められたということです。
(誤解がないように書きますが、品評会に出品されたコーヒーが「カップ・オブ・エクセレンス」
入賞コーヒーです。以降、その農園でとれたすべてのコーヒーが「カップ・オブ・エクセレンス」
入賞コーヒーになるわけではありません。)」

「カップ・オブ・エクセレンス」に入賞した農園は
国内からは称賛され、国外からはスペシャルティコーヒーを生産できる農園として
注目され、場合によってはスペシャルティコーヒーを求める
ロースター(コーヒー焙煎業者)から直接買い付けを求められることもあります。

話を元に戻します。
入賞したコーヒーの買い付けは、インターネットオークションで行われ
落札者に落札した該当ロットすべてが引き渡されます。

オークションという特性上、状況によっては通常の価格より高く買い取られます。
上位入賞のコーヒーに至っては1ポンド10ドル以上という
通常では考えられない金額で落札されることもあります。
(2010年6月現在においては、2008年度グァテマラ1位の80.20ドルが最高落札額です)

このオークションで落札された金額はすべて生産者の手元にいきます。
美味しいコーヒーを作った生産者の努力に報いるというのが「カップ・オブ・エクセレンス」
というプログラムの一番大きなポイントです。

それだけに開催に加わるには厳しい条件があります。
一番大きなポイントは、生産者の努力に報いる体制ができているかどうかです。
その前段階として「カップ・オブ・エクセレンス」は情報の公開が大前提となります。

国際審査員の名前と出所、農園のデータ、オークション落札額と落札者の開示、
こういった部分がガラス張りで見えるようでないと生産者に行き着くまでに
その中間利益を搾取する輩の横行を許します。

2010年現在、「カップ・オブ・エクセレンス」が開催されている国は
ブラジル、ニカラグァ、エルサルバドル、ホンジュラス、ボリビア、
コスタリカ、コロンビア、グァテマラ、ルワンダの
9カ国です。